多くの芸人が舞台やテレビでひたすら「笑い」を追求するなか、腕時計というファッションアイテムに強いこだわりを持つ方がいます。なかでもケンドーコバヤシ(以下、ケンコバ)さんは、芸人のなかでも屈指の“時計好き”として知られており、独自の視点で選ばれたモデルを愛用していることで有名です。
いわく、「売れっ子芸人は時計選びのセンスも良い」と言われることがありますが、ケンコバさんはまさにその代表例と言えるでしょう。本記事では、彼の腕時計コレクションにまつわる噂やエピソードを紐解きながら、“ケンコバ流”のセンスとこだわりを探ってみたいと思います。
1. ケンドーコバヤシと“時計好き芸人”
ケンコバさんと言えば、ストリート系からバイカーファッションまで幅広く着こなすイメージがある方も多いでしょう。一方で実は、「ネタの作り込みが緻密」「観察眼が鋭い」という話もたびたび耳にします。こうした性格は、どうやら“腕時計を選ぶときのこだわり”にも表れているようです。
テレビなどでは豪快なトークを披露しながらも、袖口にちらりと見える個性的な時計。よく観察すると、角型のケースだったり、三角形の印象的なフォルムだったり、どこか「普通じゃない」雰囲気を放っています。見る人が見れば、「あれは結構レアなモデルでは?」と気づくこともしばしば。“芸人界の時計通”と呼ばれるのも頷ける話です。
2. 愛用ブランドの一例
ハミルトン「ベンチュラ」

ケンコバは番組やメディアを通じていくつかの時計をつけている姿が確認されています。その一つがハミルトンの「ベンチュラ」。エッジの効いた三角形のデザインで一目でわかるモデルで、個性的でありながら価格帯も比較的おさえめ。
“派手すぎないが存在感はある”
まさにケンコバ流の自己演出とマッチしていると言えるでしょう。
タグ・ホイヤー「モナコ」

もう一つ話題になることが多いのが角型ケースが特徴の「モナコ」。元々、スティーブ・マックイーンが映画で着用したことで有名になったモデルですが、独特な四角いデザインがケンコバのファッションやキャラクターにしっくりくるようです。
“見た目のインパクトは大きいが、主張しすぎない”
そんな絶妙なポイントを好んでいるように見えます。
ロレックス「GMTマスター II」

一方で、芸人界に限らず圧倒的人気を誇るロレックスは、ケンコバの腕にもやはり登場。最初に買った高級時計が「GMTマスター II(Ref.16710)」だったとも言われており、その後もさまざまなモデルを試してはコレクションに加えている模様です。
3. こだわりから生まれる「高騰」エピソード
時計好きのなかには、「自分が買ったモデルが結果的に値上がりしていた」なんて話がよくあります。ケンコバさんも以前、「長年使っているあるモデルが時価で約1600万円ほどになっているらしい」 という驚きのエピソードを話し、周囲をざわつかせました。
当初は現在のような高額ではなかったようですが、市場の高騰や希少価値の上昇により、大きく跳ね上がったといいます。実際、時計の世界では「需要と供給」「生産本数の少なさ」「アンティークとしての評価」など、さまざまな要素で価格が変動します。ケンコバさんご自身も「誰かが俺を観察しているんじゃないか(笑)」と冗談交じりに語っていましたが、結果的に値上がりするのも、やはり目利きの証なのかもしれません。
なお、こうした“買値より上がった”という話は時計界では珍しくありません。しかし、「投資目的」で時計を集めるのではなく、あくまで「気に入って買ったもの」が結果的に価値を持つのがケンコバ流。そこにこそ、“センス”と“嗅覚”が垣間見えます。
4. 70年代テイストへの偏愛――レトロ感と男らしさ
ケンコバさんが特に好む要素としてよく語られるのが、「70年代の空気感」。ラグジュアリースポーツウォッチが登場し始めた時代でもあり、機械式時計が大きな進化をとげた過渡期ともいわれています。デザインにしても、少し大胆でありながら今見ると洗練されている独特の魅力を持っているのが特徴。
- 直線的・幾何学的なケースライン
- “男臭さ”と“レトロフューチャー感”が融合したダイヤルデザイン
- 当時の技術の限界を攻める工夫 (超薄型ムーブメントや特殊形状のブレス設計 など)
ケンコバさんは、その独特の美しさに魅了されるとともに「傷が付きやすいが、それも含めて格好良い」といった楽しみ方をしているようです。ファッションで言えば、アメカジやバイカースタイルのジーンズやブーツを「味が出るまで履き込みたい」という感覚に近いのかもしれません。
5. 時計選びの視点に見るケンコバ流センス
どのようなポイントで時計を選んでいるのか、推測し得るものを挙げると以下の3点が考えられます。
- デザイン重視
実用性よりも、まずは「形が好き」「見ていてテンションが上がる」など、見た目のインスピレーションが最優先という印象です。 - ストーリーや背景
「○○記念で作られた限定モデル」や「往年の名作を継承したモデル」など、時計の背景にある物語にも興味を惹かれるタイプと言えます。 - 絶妙なバランス感
テレビでは派手な印象を与えすぎず、かといって誰でも知っている定番モデルだけに偏らない。コミカルさとクールさのギリギリを狙う“芸人らしさ”が時計選びにも出ているようです。
6. 芸人という仕事と腕時計が織り成す魅力
ケンコバさんが出演するバラエティ番組やラジオ、トーク番組では、よく「体当たりキャラ」や「ちょっと下世話なおじさんキャラ」といったイメージで笑いを取っています。しかし、その一方でトークには人一倍鋭い洞察や言葉選びの上手さが感じられます。腕時計にも似たような二面性があるのではないでしょうか。
- 見た目はどこか遊び心があって、ユーモラスな雰囲気すらある
- 実は構造やブランドの歴史は非常に緻密で知的な側面をもつ
つまり、表面的な派手さや面白さだけでなく、「ものの本質をきちんと理解しているからこそ遊べる」という姿勢が垣間見えるのです。これがケンコバさんの芸風と腕時計との共通点と言えるかもしれません。
7. まとめ
ケンドーコバヤシさんが愛用する腕時計は、その芸人としての魅力と似通った部分が多いように思われます。個性的なモデルやレトロなデザイン、さらには投資価値が上がったエピソードなど、すべての要素が“ケンコバ流”のこだわりを裏打ちしているのではないでしょうか。
- 大胆なデザイン×緻密な構造
- レトロ感×最先端の人気
- 派手さ×バランス感
この相反する要素をうまく掛け合わせるのが、ケンコバさんの最大の魅力。その選択基準は「楽しいか」「カッコイイか」といった直感的な部分にあるようです。実際に、時計市場を眺めていると「芸能界きっての好事家は、こういうところに目をつけるのか」という気づきが多々あります。
もし腕時計を選ぶ際に「どうせなら自分らしい一本を見つけたい」「いわゆる無難な王道だけでは物足りない」という気持ちがあるなら、ケンドーコバヤシさんが好むようなアプローチを真似してみるのも面白いかもしれません。芸人ならではのバランス感覚と遊び心は、われわれ一般人の“ちょっと先を行く”カッコよさのヒントにもなるはずです。
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